20-21シーズンのリプレイか。監督交代の共通点と相違点。

 パルマジュゼッペ・イアキーニとともに再出発し、エンツォ・マレスカの就任によってスタートしたプロジェクトを破棄した。攻撃的でペップ・グアルディオラのようなポゼッションサッカーは魅力的なコンセプトだが、カルチョの世界でそれと同様のチームを作るのはそれほど簡単ではない。 

 

 マレスカがトップチームの指揮を執った経験がないことや、パルマが今シーズンの昇格をノルマとする状況だったこともあり、マンチェスター・シティU-23の元監督が望んでいたようなタイプのサッカーに投資することは予想以上に難しいことがわかった。正直なところ、彼らが理想とするような攻撃的でスペクタクルなフットボール見たことがない。

 

 振り返ってみると、この監督交代はファビオ・リヴェラーニに代わり、ロベルト・ダヴェルサが復帰した昨シーズンと少なからず似ている。マレスカと同じように、リヴェラーニが就任したのも、パルマが慎重で守備的なチームから脱却し、より攻撃的なチームを作ろうという意図があったからだ。マレスカと同様に、リヴェラーニも最初のうちはポゼッションスタイルの基盤作りを目指していたが思うような結果が得られなかった。リヴェラーニ自身は攻撃的サッカーの預言者と呼ばれていたにも関わらず、試合が進むに連れてダヴェルサが志向する守備に重きを置くチームになっていた。

 

 2回の監督交代を結びつける3つ目のポイントはそのタイミングだ。ユヴェントス戦の大敗(0-4)も、クロトーネ戦の予想外の敗北も、リヴェーニの去就に影響はなかった。それと同様に、レッチェに0-4で敗れた直後にマレスカの解任が検討されなかったのは意外だった。代表ウィークの間に監督交代をすれば、新監督が自分のアイデアを導入し、選手に自分の考えを理解させる時間を確保できたかもしれない。

 

 最後に、これは補足に過ぎないがこの4人全員が現役時代に中盤の選手だったのも伝えておこう。

 

          (了)

出典:Parma Live